ソフトウェア・仕事の道具のやめ方
Adobe や Microsoft のように、仕事や作品づくりに使うソフトウェアの解約方法をまとめています。 解約料がかかるか、クラウドに置いたファイルがどうなるかを先に確認できます。
これは「良し悪し」の比較ではありません
出口の条件がどう違うかを並べたものです。★は公式に記載された事実の合計で、 運営の評価ではありません。並び順は名前順に固定しています。
出口の条件をくらべる
| サービス | 解約難易度 | 解約後いつまで使える | データはどうなる | 課金の止まり方 | 再加入 |
|---|---|---|---|---|---|
| Adobe Creative Cloud 8/22 確認 | やや面倒 | 問題なし: 現在の課金期間の終わりまで使える | 条件つき・要確認: クラウドストレージが5GBに減る。超過分は30日で見られなくなる | 失われる・できない: 年間プラン(月々払い)は、14日を過ぎると契約残額の50%の解約料がかかる | 問題なし: 課金期間内なら、解約を取り消して元に戻せる |
| Microsoft 365 8/22 確認 | やや面倒 | 問題なし: 有効期限までは、これまでどおり使える | 条件つき・要確認: OneDriveは5GB、Outlook.comは15GBに戻る。超過分は使えなくなる | 問題なし: 更新日の前に解約すれば、次の請求は発生しない | 問題なし: 有効期限内なら「継続請求を有効にする」で元に戻せる |
| noteプレミアム 8/26 確認 | 簡単 | 条件つき・要確認: 解約後にいつまで使えるかは、公式の記載を確認できていない | 条件つき・要確認: 解約では設定が一部変えられなくなるだけ。消えるのは退会したとき | 問題なし: 解約すれば、次の請求は発生しない | 問題なし: 入り直せる。ただし自動では戻らない |
| Notion 8/23 確認 | 簡単 | 問題なし: 請求サイクルが終わるまで、有料プランの全機能を使える | 条件つき・要確認: ページは残る。ただし機能に制限がかかる | 問題なし: 請求サイクルの末日でフリープランに変わり、その後は請求されない | 問題なし: いつでもアップグレードし直せる |
| pixivプレミアム 8/26 確認 | 簡単 | 問題なし: 支払済み期間の満了まで使える。ただし au PAY・d払いは即時解除 | 問題なし: 解約では作品もブックマークも残る。消えるのは退会したとき | 問題なし: 解約すれば、次の更新分は請求されない | 条件つき・要確認: 入り直せる。ただし利用期限内には再契約できない |
| クックパッド プレミアムサービス 8/26 確認 | 簡単 | 失われる・できない: 解約の手続きが完了した時点で使えなくなる | 条件つき・要確認: 保存できる容量が登録前に戻る。超過分は30日を超えると自動削除される | 問題なし: 解約しても、当月分の利用料金は全額かかる | 問題なし: 入り直せる。容量が超過している場合の回復手段としても案内されている |
| クラシルプレミアム 8/26 確認 | 簡単 | 問題なし: 定期購入の終了日までは使える | 条件つき・要確認: 保存レシピは残る。ただし最新31件目から表示されなくなる | 問題なし: 解約すれば、次の更新分は請求されない | 問題なし: 再登録できる。保存レシピもまた全件見られるようになる |
| ノートン 360 8/26 確認 | やや面倒 | 問題なし: ライセンス期間の終了まで使える | 条件つき・要確認: クラウドバックアップのデータは、ライセンス期間中しか取り出せない | 問題なし: 自動更新サービスを止めれば、次の延長料金は請求されない | 問題なし: あとから買い直せる |
各項目の根拠(公式ページへのリンクと確認日)は、それぞれのサービスのページにあります。
このカテゴリで、とくに気をつけること
解約そのものにお金がかかる場合がある
ここが、動画配信や音楽配信といちばん違うところです。
Netflix も Spotify も、解約に費用はかかりません。 期間の末日まで使って、そこで終わりです。
Adobe Creative Cloud は違います。 公式ヘルプは年間プランについて、こう書いています。
「注意:14 日経過後は、契約残額の 50%の解約料(早期解約料)が適用されます。 例えば、9 か月目に解約した場合、残りの 3 か月分の料金の 50%を支払うことになります」
月々プランならかかりません。同じサービスでも、契約の種類で結論が正反対になります。
仕事の道具は年単位で契約することが多く、 「安いほう」を選んだ結果として年間契約になっていることがあります。 やめる前に、自分がどの契約なのかを必ず確かめてください。
毎月払っていても「年間契約」であることがある
いちばん見落とされやすいところです。
Adobe の「年間プラン(月々払い)」は、毎月引き落とされます。 明細だけを見ると、月契約と区別がつきません。
それでも契約は1年で、途中でやめれば残額の50%がかかります。
見分けるには、明細ではなくアカウントの画面でプラン名を見るしかありません。 「年間」という文字が入っているかどうかが分かれ目です。
クラウドの容量が減り、あふれたファイルが動かせなくなる
ソフトウェアのサブスクリプションには、たいていクラウドストレージが付いています。 解約すると、そこが無料の容量に戻ります。
Adobe は5GB。超過分は「30 日経過すると、Creative Cloud サーバーに保存されている ファイルの一部または全部にアクセスできなくなります」と案内しています。
Microsoft 365 も OneDrive が5GBに戻ります。 超えている場合、アップロード・編集・同期ができなくなり、 「6 か月後に、OneDrive とその中のすべてのファイルが削除される場合があります」 と書かれています。
どちらも、解約した瞬間に消えるわけではありません。 猶予のあいだに手元へ移せば失われません。
逆にいえば、猶予を過ぎてから気付いても間に合いません。 解約する前に、クラウドにしか無いファイルを確かめてください。
自分だけの話で終わらないことがある
Microsoft 365 Family を解約すると、公式はこう案内しています。
「サブスクリプションを共有したすべてのユーザーのストレージの許容量も減ります」
共有している家族が5GBを超えて使っていれば、その人のファイルも同じ扱いになります。 本人は解約されたことを知らないまま、ある日アップロードできなくなります。
家族向けのプランを解約するときは、先に伝えてください。
「日割りで返ってくる国」と、そうでない国がある
Microsoft は、日割り返金を受けられる国・地域を一覧で公開しています。 カナダ、デンマーク、フランス、イスラエル、韓国、トルコなどが挙げられていて、 その一覧に日本は入っていません。
公式の表は、Microsoft 365 Basic / Personal / Family / OneDrive / Clipchamp について 「他のすべての国:日割り払い払いは利用できません」としています。
海外の情報を読むときに気を付けるところです。 「解約したら日割りで返ってきた」という話は、その国の制度によるものかもしれません。
返してもらえる期限が、会社ごとにまるで違う
「間違って課金してしまった」ときに戻れるかどうかは、日数で決まります。 しかもその日数が、会社によって大きく違います。
| サービス | 返金が受けられる期限 | その後 |
|---|---|---|
| Notion | 月払いは3日以内 / 年払いは30日以内 | 全額返金(日割り精算なし)。問い合わせが必要 |
| Microsoft 365 | 購入から30日以内、または最初の定期請求日の早いほう | 日本は日割り返金の対象国に入っていない |
| Adobe Creative Cloud | 初回注文から14日以内 | 返金なし。年間プランは残額の50%の解約料 |
いちばん短いのは Notion の月払い3日です。気付いた日に動けるかどうかで結果が変わります。
課金の単位が「アカウント」とは限らない
同じアカウントの中に、別々の契約が並ぶことがあります。
Notion は課金がワークスペースごとです。公式はこう書いています。
「プラン変更は1つのワークスペースのみに適用され、 アカウントで利用している全ワークスペースがカバーされるものではありません」
1つのアカウントで複数のワークスペースを持て、それぞれ違うプランにできます。 1つやめても、他のワークスペースの請求は残ります。
Adobe も似た形で「複数のプランをお持ちの場合は、 各プランを個別に解約する必要があります」と案内しています。
「やめたのに請求が来る」の多くは、ここです。 やめたあと、契約の一覧が空になっているかを見てください。
スマートフォンからは変えられないことがある
Notion の公式FAQには、こうあります。
「モバイルでプラン設定を変更できますか? できません。 Notionのプランの変更はデスクトップかWebからのみ実施できます」
ところがアプリストアで買った場合は逆で、 そのストア側でしか手続きできません。
つまり「スマホでは無理」と「スマホでしか無理」が、 同じサービスの中に同居します。分かれ目はどこで買ったかです。
手を動かす前に、契約元を確かめてください。
解約したかどうかが、画面の言葉で分かりにくい
Microsoft 365 には「解約」というボタンがありません。 「定期請求をオフにする」が、解約にあたる操作です。
そして、解約したあとの画面には 「継続請求を有効にする」というリンクが出ます。
これを見て「解約できていないのでは」と思う人がいます。 公式ヘルプは「[継続請求を有効にする] と表示されている場合は、 継続請求が既に無効になっています」と説明しています。
有効期限の日付が表示されていれば、それが解約できている印です。
買い切りに戻る道もある
動画や音楽と違い、ソフトウェアには買い切りの製品が残っている分野があります。
サブスクリプションをやめる理由が「毎月払い続けたくない」であるなら、 同じ会社の買い切り版や、他社の代わりになるソフトを先に調べておくと、 解約したあとに困りません。
このサイトでは製品の比較はしません。 ただ、やめたあと何を使うかを決めてから解約するほうが、 期限に追われずに済みます。